1．開会挨拶

(平野会⾧)
• 過日、多くの方の力を借りて産卵床を造成しました。昨年と違う点は、産卵床水路の勾配が急で流れが速くなっています。また、砂が多くなっていて、産卵への影響を心配しております。
本日はJR東日本の方にも参加いただいております。皆さんのご意見を頂きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

2．今年度の産卵床造成方法等について

(喜多村副会長)
• 10月17～18日に産卵床造成を行った。水路の上流部をバックホウで締め切り、砂礫を投入して水路勾配を調整し、次にブルドーザーのブレードを下して走行して細砂を取り除き、さらに人による踏み均しで仕上げを行った。

(高橋アドバイザー)
• 産卵場(じょう)というよりは、産卵床(しょう)が点在という感じで、全域での産卵までには至っていない。発眼卵が見当たらないので3〜4日前に産卵が始まった「産卵初期」のようである。水路の流れが遅いところは産卵が見られるが、流れが速いところは、既に砂利が流されてしまったようである。
(喜多村副会長)
• 昨年の水路は1/200の勾配であったが、今年は1/150で作成し、現在は1/100程度となっていて、昨年に比べて勾配が急となっている。
• 今年は親魚が少なかったので、産卵しないと思っていたが、予想していたよりは産卵していると思われる。

(有川アドバイザー)
• 砂が多い水路の対策としては、水路の途中で横断方向に溝を作り、砂をトラップさせる方法がある。

(質問1)
• 産卵床水路の砂利層はどの程度か？
→5〜10cm程度である。今年は砂が多かった。予め分級して投入することも必要かもしれない。

3．その他

(国土交通省）
• 社会資本整備審議会にて、天竜川の河川整備基本方針の変更計画を立案している。天竜川の計画高水流量は、現在の15,000m³/sから15,500m³/sとして500m³/s増加させる計画として検討を進めており、12/7の会議にて審議される予定である。また、計画流量の増加に伴う環境への配慮方針も検討している。

4．第3回取り組む会の講評

(平野会長)
• 今年の産卵床試験は、半分心配、半分楽しみにしていました。昨年は11/16に再生に取り組む会が開催され、その後に産卵が確認されました。この為、現在、アユが卵を生み始めた頃なので、現在の段階では産卵床の成果を判断するのは難しく、今後に期待したいと思います。今後も皆さんのアイディアを頂きながら進めて行きたいと思います。よろしくお願い致します。

5．次回開催の日程調整

(事務局)
• 次回の取り組む会は、3月頃を予定しており、事務局にて日程調整をする。

【配布資料】

• 資料 1 天竜川天然アユ資源の再生に取り組む会　名簿
• 資料 2 2022年度、2023年度「天竜川天然アユ資源の再生に取り組む会」年間スケジュール
• 資料 3 産卵場造成：その寄与度の検討
• 資料 4 産卵床造成試験
• 資料 5 天竜川河川敷におけるアユ産卵床造成試験（造成時・速報）
• 資料 6 天竜川河川敷におけるアユ産卵床造成試験予定地の河川環境調査について