Q&A シンポジウム2017編

当日、会場で寄せられた質問をまとめました。TOPへ。

ダムがあって電気を潤沢に使い、魚も多く釣れるというのはどうも両立しない感じです。そういう話しも再生連絡会でやったらどうでしょうか?

私は電力会社(の人間)なので、電気をどんどん使ってどんどん買っていただくと非常にうれしいことはありますが、先ほどのご質問のように、佐久間ダムのような大きなダムが環境に影響を与えていることを考えると、電気は欲しいけれどももう一方では環境も守りたいという願いを両立させることは非常に重要であり、一方で100点満点の解決方法はないので難しい課題だと思っています。
また、天竜川は非常に水量が豊富な河川で、佐久間ダムが月に2回入れかわってしまうほどの水量が流れている河川は、多分、日本全国でも天竜川だけではないかと思います。ここで例えば日本人が1人使う水量は1日当たり400Lといわれますが、世界では20Lで1日を過ごさざるを得ない国も多いという中で、水そのものが大事な環境の要素になっていくことになります。このため、単に電気エネルギーという視点だけではなく、環境資源としての水に着目して、今回のシンポジウムのような機会を通して環境、エネルギー、それと食糧や健康(水が欠かせません)、そういった複合的な問題として、みんなで考えみんなで議論していくことが一番大事だと思います。
(喜多村雄一工学博士/電源開発(株)茅ヶ崎研究所河川環境技術専任部長)

(喜多村雄一工学博士/電源開発(株)茅ヶ崎研究所河川環境技術専任部長)