第11回天竜川天然資源再生連絡会

第11回天竜川天然資源再生連絡会の様子

日 時

平成25年2月12日

場 所

天竜川漁協 2F会議室

出席者

たかはし河川生物調査事務所:高橋農学博士
名古屋女子大学:村上教授、浅井氏
京都大学   :竹門准教授、兵藤氏
天竜川漁協  :秋山組合長、平野総務委員長、青島業務副委員長、
        平野総務副委員長、谷高事務局長、井口相談役、中谷理事
国土交通省 中部地方整備局 浜松河川国道事務所 調査第一課:
        折原課長、杉野係長
電源開発(株):土木建築部/喜多村審議役
        茅ヶ崎研究所土木技術研究室/加藤SL
        中部支店/中山支店長代理、用地G、戸田GL、中島、青山

目 的

  1. 現状の活動状況報告および今後の活動方針について
  2. 天然資源再生連絡会についての自由討論
  3. その他(組織体制について)

内 容

  • 双方向コミュニケーションの第一歩として、河川環境講演会の質疑に対し回答を掲載することとした。
  • これまでの連絡会での議事用紙をホームページに掲載することにした。加えて今年度の成果を各々A4一枚程度にまとめ、ホームページに掲載することとした。
  • 天竜川漁協より、3月10日(日)の組合総代会を以て理事の交代があり、秋山組合長が退任する旨の報告があった。
  • 次回は4月22日(月)13時から開催する。

高橋勇夫

  • 2012年の遡上量・流下量ともに資源量が少なく、2007年以降回復していないことがわかった。
  • アユ仔魚の流下時期と稚アユの遡上時期にズレがあり、他水系からの遡上の可能性が示唆された。
  • 2011年の孵化時期と翌年の遡上魚の孵化日を比較した結果、孵化時期のピークと遡上魚の孵化日のピークにズレがあり、ピーク時に孵化した仔魚が遡上していないことが、資源量の減少につながっている可能性が示唆された。
  • 産卵場の位置を推定する調査を行った結果、河口から9〜15km程度の地点に主な産卵床が存在することが示唆される結果となった。
  • 竹門准教授より、遡上量が多かった年の孵化時期と遡上魚の孵化日の比較データの提供依頼があった。

村上哲生

  • 連絡会の活動を陸水学会東海支部会の論文誌に投稿し、受理された(4月頃発行予定)。
  • 2月9日に開催された陸水学会東海支部会の研究発表会において、調査内容の一部を発表した。
  • アユの官能試験において、アユの味は、アユの餌の種類以外の問題に起因する可能性が示された。
  • ダムの環境影響について、本を出版する予定(2月末発売予定)。

竹門康弘/いであ(株)

  • 現地調査により、小規模の出水では河床が固くなる傾向があり、大・中規模の出水では河床材料が動き、瀬が軟らかくなる過程を確認した。また、シミュレーションによっても現地調査と同一の結果となることを確認した。
  • 出水時の画像を解析することによって河川生息場の変動履歴を追跡することができた。

電源開発

  • ベントトーチによる付着藻類調査の状況について報告した。
  • 天竜川の漁獲量推定には放流量を考慮することが重要であることがわかった。
  • マイクロアレイの製作について現在の進捗状況の報告を行った。
  • 秋葉調整池の堆砂処理に伴う盛土及び河床掘削について、計画説明を行った。
  • 連絡会ホームページの作成状況について報告した。