第18回天竜川天然資源再生連絡会

第18回天竜川天然資源再生連絡会の様子

日 時

平成26年6月18日(水)13:30~16:50

場 所

天竜川漁業協同組合2階会議室

出席者

たかはし河川生物調査事務所:高橋農学博士
名古屋女子大学:村上教授
京都大学   :竹門准教授、兵藤氏((株)いであ)
天竜川漁協  :鈴木(修)総務委員長、青島業務委員長、
        鈴木(長)業務副委員長、中谷総務委員、谷高事務局長
電源開発(株)
茅ヶ崎研究所 :喜多村シニアエキスパート、
中部支店   :野々村副支店長、中山支店長代理、斎藤支店長代理(日明駐在)、 用地G:戸田GL、青山、菅原、
(株)JPビジネスサービス社会環境部環境防災システムG
       :日比谷

目 的

  1. 活動報告
    1. 高橋農学博士
    2. 村上教授
    3. 竹門准教授
    4. J Power
  2. 平成25年度確認書について
  3. その他(次回開催について)
  4. 今後の活動について
    • 先生方の活動を河川に反映させるには
    • フラッシュ放流の実現へ向けて
    • その他(河川洗浄、人工河川)

内 容

高橋勇夫

  • 鮎の流下仔魚調査を実施し、昨年度の流下仔魚量は、回復傾向にはあるものの、依然として低水準であった。また、産卵期の盛期は10月下旬から11月上旬であり、新天竜川橋付近(河口から9km付近)に産卵場があること、また、20km付近では産卵場が少ないことも推定したとの報告を受けた。

村上哲生

  • JPが実施した環境調査データから、天竜川は、支川に比べ単位付着物あたりのクロロフィル量が少ない(=餌環境が悪い)こと、また、クロロフィルの減少は毎年春先に顕著になることから、その原因は流水掃砂ではないかと予想したとの報告を受けた。
  • JPより、流水掃砂は、ここ数年は実施していないことから、流水掃砂の実施年と調査結果の検証を要望した。

竹門康弘

  • 鮎の産卵場造成のために、寺谷地区地先において、河川内の土砂を動かすことによる湧水環境造成を、10月中旬まで(鮎の産卵の盛期前)に実施してはどうかという提案がなされた。

喜多村雄一

  • 6月に開催されたICOLD大ダム会議における論文発表報告、平成25年度の佐久間ダムの水質改善結果報告、平成26年度の活動予定を報告するとともに、平成27年度以降の連絡会の活動方針(素案)を提示した。
  • 濁水防止膜に効果があることは分かっているが、具体的な数字で示すにはもう少し時間が必要であるとの説明がなされた。
  • 漁協より、洪水時だけでなく、水位低下時の濁度状況についてもシミュレーションを実施して欲しい旨の要望があり、JPより、現在、実施中である旨回答した。

今後の活動について

  • 竹門准教授より提案があった産卵場の造成について、まずは、国交省に対して実施を要望し、国交省が実施できない場合は、連絡会として河川法許可を取得して実施してはどうかとの提案があった。
  • 漁協よりJPに対して、フラッシュ放流を実施することはできないかとの質問があり、JPより、フラッシュ放流の実現に向けて、まずは、定量的な効果予測のための調査を実施すべきとの回答がなされた。
  • 漁協よりJPに対して、河川洗浄の規模を拡大したいので協力してほしいとの要望が出され、JPより、竹門准教授の産卵床造成事業と一緒に実施するのが良いのではないかと回答した。
  • 人工河川に関する意見交換を行った。