第21回天竜川天然資源再生連絡会

第21回天竜川天然資源再生連絡会の様子

日 時

平成27年2月4日(水)13:30~16:30

場 所

天竜川漁業協同組合2階会議室

出席者

たかはし河川生物調査事務所:高橋農学博士
名古屋女子大学:村上教授
京都大学   :竹門准教授、兵藤氏
天竜川漁協  :鈴木(修)総務委員長、青島業務委員長、
        鈴木(長)業務副委員長、中谷理事、野沢理事、
        谷高事務局長、秋山前組合長、鈴木前業務委員長
国土交通省中部地方整備局浜松河川国道事務所調査第一課:吉田課長
電源開発(株)
 茅ヶ崎研究所:喜多村シニアエキスパート、
 中部支店  :野々村副支店長、斎藤支店長代理(浜北区駐在)
 用地G     :戸田グループリーダー、菅原、
(株)JPビジネスサービス社会環境部環境防災システムG
       :小林グループリーダー

目 的

  1. 活動報告
    1. 高橋農学博士
    2. 村上教授
    3. 竹門准教授
    4. J Power
  2. 国交省中部地方整備局浜松河川国道事務所調査第一課長 吉田光則さまより
  3. 連絡会「報告書」とりまとめについて
  4. 電源開発(株)  河川環境調査内容について
  5. 河床洗浄補助機材の開発について
  6. その他

内 容

高橋勇夫

  • 2014年夏季におけるアユの餌環境についての報告が行われた。
  • 天竜川の河床付着物に占める無機質の割合は、餌として許容されるレベルを超えていること、四国の河川に比べ、天竜川は餌環境が悪いとの報告が行われた。
  • 村上教授より、来年度も調査を行うのであれば調査に参加したいとの要望が出された。

村上哲生

  • 産卵床造成地での水質調査について報告が行われた。
  • 砂礫堤の水の通過時間は約1.5時間と推測されること、砂礫堤を透水しても水温・溶存酸素はほとんど変化しなかったとの調査結果報告が行われた。
  • 映画「ダムネーション」上映イベント(1月11日開催)への参加報告が行われた。

竹門康弘

  • 置土による産卵場造成実験の結果報告(中間報告)が行われた。
  • 堤防造成時の土砂の流出状況から、柔らかい瀬を作る際は、目標地点の上流100m以内に置土をすれば良いという大きな方針を得られたとの報告が行われた。
  • 透水量が減少した原因が、堤防の目詰まりによるものであるのか、堤防上流側の水量が減少したことによるものであるのかについては、今後、実験を重ねなければ、はっきりは分からないとの報告が行われた。
  • 実験場における水流調査・透水位置調査・流量収支調査・河床軟度調査・透水の濁度調査の報告が行われた。
  • 堤防の組成粒径の違いにより、透水時間、フィルタ効果、湧出水量にどの様な効果の違いが生じるのかについての予測が紹介された。
  • 時期を絞って、目的に合った産卵床を造成する方が良いのではないかとの指摘が高橋博士よりあった。

喜多村雄一

  • 佐久間貯水池の状況、乱流構造の評価結果、河川生産性調査、環境要因の分析、マイクロアレイ実験の報告が行われた。
  • 今年度の佐久間貯水池のダム水位は一年中安定しており、また、表水に関しては概ね低濁度であったとの報告が行われた。
  • 佐久間貯水池の渦動粘性係数データが得られたとの報告が行われた。
  • マイクロアレイによる仔魚への影響調査について、濁水による影響よりも、移動の際のストレスによる影響が大きい可能性があるとの調査速報が紹介された。

国土交通省:吉田課長

  • 国交省が開発中である河川環境情報共有システムのテスト版(中国地方整備局管内の情報が掲載)が紹介された。

電源開発(株)  河川環境調査内容について

  • JPが実施している河川環境調査の内容を見直していきたい旨の相談があり、村上教授より、溶存体リンと懸濁体リン両方の調査を行うべきであるとの助言がなされた。

漁協より

  • 河床洗浄用の補助機材を開発したいとの相談があり、河床をきれいにするという目的を達成するための方法を、河床洗浄補助機材の開発以外の方法も含めて、引き続き考えてみるべきであるとの指摘がなされた。
  • 河床洗浄補助機材により河床洗浄を行った際のプラスの影響とマイナスの影響、現在、河床洗浄にかかっている費用と、河床洗浄補助機材を開発した場合の費用を検証することとなった。

京都大学防災研:兵藤氏より

  • 竹門准教授、兵藤氏の調査データを回収するために、連絡会の費用を用いて、漁協の船を利用することとなった。